りっく

キャプテン・マーベルのりっくのレビュー・感想・評価

キャプテン・マーベル(2019年製作の映画)
3.0
ブリーラーソン演じる武骨な最強ヒーローと、サミュエルLジャクソン演じる地球人として真っ当な感覚を持っているシールド所属の男との軽快なコンビネーションで進む本作は、いわゆるマーベルユニバース、アベンジャーズ、そしてニックフューリー誕生前の前日譚としては楽しめる。

だが、マーベル特有のヒーローが笑ってしまうほど強すぎ問題がインフレーションを起こしており、もはやこのシリーズにアクション映画としての期待はしてはいけないのかもしれない。突き抜けた強さや爽快感はあるものの、描写としては非常に雑であると言わざるを得ない。

また、男性社会の中で馬鹿にされた過去の記憶の数々の中で彼女は文字通り立ち上がり覚醒するというあからさまな描写の積み重ねは、女性ヒーローを描くためにはこのような過去を描かないといけないのかという露骨さは、逆にジェンダーを過度に意識させ、コンプライアンス的な息苦しさを感じてしまう。
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