よくできた作品だけれど、突出したところがないという印象。
主人公＝キャロルの「その辺のネエちゃん」感はすごく良い。周りに変に愛想を振り向かないのもクール。でもシリアスなストーリー展開のせいであんまりその魅力が発揮できていなかったと思う（彼女の素の部分を眺められるパートが意外と少なかったというか）。
クライマックスでキャプテンマーベルとして、敵の戦艦をブチ抜くシーンも凄く良い（しつこく繰り返される「壁を打ち破る」描写が結実している）。
だからこそ、ああいうシーンがもっと必要だと思った。話のスケールに比べて全体的にハッチャケ感が足りなかったのかもしれない。
その代わりキャロルの内面の葛藤や機微はとてもよく描かれていて、観客のみんなが彼女のことを好きになってしまうような作品ではある（特に彼女の覚醒シーンはとてもよい）。そういう意味でオリジンとして成功している。
フェミニズム的なテーマをエンタメに落とし込む手腕も流石。
でもなんか物足りないんだよなあ〜
それにしても、エンドロール後のアレはちょっと性急過じゃないでしょうか？
