主人公を演じる、ブリー・ラーソンってスコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団とか21ジャンプストリートなどのコメディ映画に出ているイメージが強かったのですが、2015年のルームでアカデミー主演女優賞を取ってから、かなりの大作系映画の主演を務めることが増えてきた女優さんですね。
今作は時代設定が非常に面白くて、キャプテン・アメリカ以外のMCU映画は、映画上映年=作品内の年 でずっときていたんですが、MCUフェーズ3の終盤でしかも完結編となる「エンドゲーム」の1本前の作品なのに、あえて時代を90年代に戻してくるところがにくいなーと感じました。
アベンジャーズやシールズの誕生秘話や、ニック・フューリーの過去についても触れられるので、ファンはとても嬉しい作品になっているんではないでしょうか?
ここで、好感が持てるのが、それこそフューリーの眼帯の真相も今作で明かされるんですが、いくらでもドラマチックに描くこともできたであろうその部分をあえてミニマルな内容で、しかもギャグとして描いています。何かとシリアスなDC作品に比べて、カラッと楽しめるMCUシリーズならではの演出でした!
その他、劇中登場するグースという謎の猫の正体にギョッとした方も多いと思いますが、あのグースというのは映画「トップガン」に出てくるニックの相性から名付けられたようで、主人公が同じ戦闘機のパイロットであることからのオマージュであると思われます。
ちなみに原作コミックではグースがチューイという名前で登場しているようで、これは言わずもがなスターウォーズのチューバッカからの命名と思われます。このように、映画ネタをメタ的に取り入れてくる遊び心もMCU作品の魅力の一つですね。