jami

アベンジャーズ/エンドゲームのjamiのレビュー・感想・評価

4.5
エターナルズの予告編(ストーリーが垣間見える)が公開されたが、CGがCGに見えない(うまく言えないけど「美術的な何か」を体現してしまっている)レベルに圧倒された。これだけの魅力的なCGをこれでもかと予告編で見せられるほど、本編の「美術的な密度」は凄まじいということだろう。エンドゲームのゴージャスな感じに予告編で既に匹敵してしまっている感じ。

というわけでエンドゲームだが、私はMCUのファンではない。ファンではないが、エンドゲームが見たくなって、仕方なく前編(インフィニティ・ウォー)を見た。後編にあたるエンドゲームはしかしファンでない人間が見ても面白かった。

なぜ見たくなったかをこうして書きながら思い出した。まさに冒頭。「さっきまでいたはずの家族がいない」、その演出のうまさ(怖さ・不気味さ)にやられたのだ。魔法でいなくなったのは知っていたが、現実感のある演出に「これは只事ではなさそうだ」と感じたが、果たしてその通りだった。

風の噂でMCUは「さまざまな映画ジャンルを企画ごとに取り入れる」という趣向だと聞いた。エンドゲームは各パートごとにジャンルが違うといった風情。言うなれば「MCUテーマパーク」だ。ホラーで始まり、ポストアポカリプスなムード、タイムトラベル、大規模な「合戦(かっせん)」。随所に挟まれるポリコレ(ダイバーシティ)が実に好みだった。志が高い。

これほどの完成度を最終作で持って来れるということは、もしかすると最初にこの作品のアイデアがあってスタートしたのかもしれない。半ば確信しながら、そう感じた。ハリポタやワンピースがそうであるように。
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