サマセット7

アベンジャーズ/エンドゲームのサマセット7のレビュー・感想・評価

5.0
アベンジャーズシリーズ4作品目、MCU22作品目。
前作「アベンジャーズ/インフィニティウォー」後に判明した絶望的な結末に打ちのめされるも、これを覆さんとして再び結集するアベンジャーズ。1400万分の1の微かな希望の鍵を握るのは「小さな男」であった…。

連綿と紡がれてきたアベンジャーズサーガの堂々たるフィナーレ。
上映時間3時間、膨大なキャスティング、練られた脚本、質量共にマーベルスタジオの総力を傾けた一作。
今作には先行するMCU作品を見ていればいるほど、感慨が増す仕掛けが満載されている。
いわば、究極のファンムービーである。
逆に言うと、今作を完全に楽しみ切るには、MCU22作品の全視聴が必須。
総時間!
ハードルは高いが、この未曾有の試みを楽しみ切るため、時間を費やす価値がある。
アメコミ映画ファンなら全作踏破にチャレンジしたい。

序盤の追い込みで、インフィニティウォーの結末による傷痕をぐりぐりこじ開けられ、こちらも辛い。
ソーには笑う。
中盤、これしかないよね、という解決策は、その実行過程がこれまでのシリーズの総決算にもなっている。
見事な構成である。
もはや胸熱のシーンしかない。
終盤、最終にして最大の決戦。
このヒーローの集結シーンを実現するため、積み上げられてきた21作品。
開戦を宣するキャプテンのセリフ!
あるヒーローによる合図!
そして心に残る結末。泣く。
極めて印象的で感動的なエンドロール。
そう、アベンジャーズは6人のヒーローたちが始めた戦いであった…。

トニー、あのエゴの塊が。
スティーブ、心残りのキス。
ソー、誰より人間。
ブルース、その人格。
クリント、家族、今作で守ったものの象徴。
ナターシャ、ナターシャ。

冷静に考えると色々言いたいことも出てきそうだが、とにかく視聴後は感情がオーバーフロー。
いずれにせよ、今作が、10年にわたるMCUの総決算であり、映画史に残る偉業の成果であることは間違いない。
観てよかった!ありがとう。