YellTao

家族の波紋のYellTaoのレビュー・感想・評価

家族の波紋(2010年製作の映画)
4.0
息子エドがボランティアでアフリカへ発つ前に、英国シリー諸島に所有する別荘で過ごすことになった上流階級家族のお話。

不満を隠せなくなる姉と、不都合を表してはいけないと思っている母。
そして、いつまでも現れない父。
静かな水面をそっと指でつつくような、僅かな"波紋"が広がるように、家族の間で少しずつ押し寄せる不穏。

ジョアンナ・ホッグ監督、凄いなーー。カメラワークなしの作家的表現… まるで絵画。
家族の食事の世話をするローズと、母と姉に絵を手解きする画家クリストファーの置き位置も上手い。
クリストファーに「強くなれ」と言われたトム・ヒドルストン演じるエドの傷つきっぷり、後日「強くなること」の意味を説いたクリストファーのセリフに心が震えた!

いずれ波紋が収まるような、再び現さないようにしている… そんなラストの家族の描き方も素晴らしい。
決して万人受けしない、抑揚のない作品だけど、気に入った自分に驚いてる。
良い作品観たなーー。ブラボ-!