メントール犬佐

プリデスティネーションのメントール犬佐のレビュー・感想・評価

プリデスティネーション(2014年製作の映画)
3.5
なーんなーんなーぁにー♪なーんだーろーなー♪

皆さん映画を選ぶ時の基準というのはそれぞれかと思います。僕の場合演者さんで選ぶことがほとんどなく、監督か脚本かで選ぶことが多いんですが、俳優さんの場合はいわゆる逆指標というか「こいつが出てると面白かった試しがない」みたいな人が数人おられまして、ファンには申し訳ないんですがイーサン・ホークもその1人なんですよね。。唯一良かった「ガタカ」ですら自分的に大ヒット映画ではないし、それ以外に至っては面白くないうえにコイツ鼻につくな(ファンに熱湯風呂に漬けられながら)という感じで基本避けている人です。余談ですが逆指標俳優のNO1はぶっちぎりでリチャード・ギアです。もう生理的に無理です。

そんなわけで若干の不安に駆られながらも、フィルマークスのフォロワさん方のレビューを観てたらどうしても観たくなったので借りてきましたプリデスティネーション。いつものごとく全くネタバレ情報を入れず、またSF小説は苦手なのでハインラインの原作も未読で鑑賞。

そもそもの大ネタ自体が、ビックリさせるというよりも「ね?考えたら不思議だよね?」っていうタイプのネタなので、あまり驚きが無いのはいいとして、個人的にはちょっと先読みが出来過ぎるというかヒントを与えすぎなんじゃないかと。この手の話が好きな人にはかなり序盤で大体のスジは分かっちゃうと思います。ちょっと調べた限りでは、かなり原作に忠実なお話なので仕方ないのかもしれませんが、もうちょっと親切じゃなかったほうが良かったなぁ。不思議感がね、足りないのね。

しかしじゃあこの映画面白くないのかというと全然そんなことなくて、この複雑で矛盾に満ちた話の中心部分である1人の人物の人生を丁寧に丁寧に会話劇を中心に積み上げることによって、低予算ながら重厚な物語に仕上がってます。タイムリープの表現がダウンタウンのごっつええ感じのなんだろう君の場面転換と全く一緒だったのはビックリしましたが、そういう低予算故の表現も安っぽく見えないだけの映像センスは素晴らしいです。

ただね、僕やっぱイーサン・ホーク苦手。この話にも今ひとつ合ってる感じじゃないし、基本胡散臭いし、チンピラっぽいからVシネ向きの人だと思うの(ファンに八つ裂きにされながら)サラ・スヌークは初めて観ましたが凄いいい女優さんですね、ただ登場から完全に女性にしか見えませんでしたが。

普通こういう話はパラドックスを如何に避けてというのがキモになるわけで、パラドックス自体が大ネタというギリギリ反則に近い手ではあるので難しいところだとは思うんですが、もうひとつカタルシスが足りないし、かといってモヤモヤが深く残るわけでもなく。結局マッチポンプやないかいみたいなツッコミで終わっちゃう感はちょっと勿体無かったです。