バーで青年がマスターに自分の数奇な人生を語りだす。元は女性、偶然会った男と子を授かるもその男は消える、元々両性具有で出産で命の危機に瀕して延命のため性転換した、子も誘拐される…踏んだり蹴ったりの人生だが、マスターは「俺はタイムトラベラーでお前のことは全て知ってる」とさらにとんでもない事を言い出した！
SF作家ハインラインが1982年に発表したタイムパラドックス短編「輪廻の蛇」を映画化したやつ。この原作を知らずに見て、初見はほんと〜に衝撃を受けました…あまりにも凄すぎて…！36年前にこの話が出来たのもすごいけど、さらにこれを映像化しようとしたスピエリッグ兄弟もすごい！よくよく考えると話はめちゃくちゃ過ぎるけどただならぬ雰囲気で飲まれてしまいました
青年の語りで尺のほぼ半分使っちゃうくらいには冗長ではあるものの、そこから「俺はタイムトラベラーで全て知ってる。お前の人生をめちゃくちゃにした男に復讐しに過去に戻るぞ！」って感じで話が展開していき、誰も予想がつかない驚天動地の結末が待ち構えてました。序盤の全シーン、全発言が伏線になっているので、一瞬たりとも見逃さずに見ていただきたいですね…
でもこれほど「ネタバレ＝死」な映画も無いから、ほんとに何も言えないですね（いつも何も言ってないけど）。予告篇とかあらすじ見てもいまいち面白さが伝わらないのは、この「何も言えなさ」に縛られているからなんだよな～。ちょっともったいないけど、でも言わないよりマシだからね…そして原作の「輪廻の蛇」で検索かけたら一撃で全部の結末出てくるので、まだ知らない人は絶対調べずに見てみてください。それにしてもこの青年の数奇な運命を考えるだけで気が狂う…
