kingyohime

スポットライト 世紀のスクープのkingyohimeのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

この映画は実話であるという言葉から始まる映画。
一人の神父が30年に渡って80人もの子供に性的虐待を繰り返していた事が判明する。
ボストンの新聞社のチームはその事件について調べていく内、子供に性的虐待をしていたのはその神父や数人だけでなく、何十人もいる事をつきとめる。
それは何十年もの間続いており、教会はその事実を隠蔽、弁護士は黙認、新聞社も大きく取り上げる事はなかった。
記者たちは様々な壁にぶち当たりながらも、新しい局長の元、事実を明らかにする。

きちんとした映画だった。
正統派と言えると思う。
大体、こういうスキャンダラスな内容な映画だと性的虐待に主点をもっていき、その様子を映像で見せ、観る者を惹きつけるけれど、この映画にはそういう画像はない。
あくまで記者たちが戦う相手は個人でなく、教会という大きな組織であるという事が伝わってきた。
そして、そんな刺激的なものを見せなくても十分に観る者を惹きつけてくれた。
それは役者たちの演技も良かったからだと思う。
皆、真摯に仕事に取組み、人間的な様子に好感がもてた。
彼らのように大きな組織に立ち向かう人間は少数派で、変わり者。
そんな変わり者がそれまで変えられなかったものを変えるのかも知れない。

それにしても、教会の力というのは凄まじいんだな・・・と思った。
それは正に聖域で手がつけられないもの。
そう誰もが思いこんでいる。
キリスト教徒でないのでイマイチ分からないけど、人種差別といい、相当に根深い問題があるんだな・・・と思った。
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