カトリック教会が隠し続けてきた性的虐待の事実を取材して新聞記事にするお話。言わずとしれた2016年アカデミー作品賞受賞作。
印象として、とにかくメンバー全員清々しいほど有能です。まぁ仕事ができるできる。
スマートで洞察力に長けた新聞記者達が、偏屈で口も硬い難物達を次々と説き伏せ、新たな情報をあの手この手で引き出していく。文字通り"説得力のある"駆け引きは小気味よく、テンポの良さと熱量の高さも相まって、やってることは調べものしてるだけなのにエンターテイメント性は非常に高いです。
登場人物はけっこう多い上、大半が最も区別のつきにくい、おじさん〜おじいさんが占めているにもかかわらず、それぞれのキャラ立ては見事で、複雑な状況も絶妙に整理されていて上質なプレゼンテーションのようでした。紅一点のレイチェル・マクアダムスのきれいさと逞しさはあざといほど。
とってつけたようなサスペンス要素やアクション要素はおろか、回想シーンすらさし挟む余地のない徹底的に事実描写で構築された演出もパーフェクト。
実話ベースの社会派映画なのにあまりにおもしろすぎるけしからん作品。なるほどアカデミー賞という感じです。う
