常盤しのぶ

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅の常盤しのぶのレビュー・感想・評価

4.0
4月に新作が公開される。私の好きな造形がふんだんに使われているため、観始めたら確実に沼に落ちる。だからあえて今まで避けてきた。しかし、本作含めた過去作がプライムで見放題となった。もう逃げられないと悟り、本作を視聴。

J・K・ローリングの描く魔法の世界は現実のそれと絶妙に調和しており、『現実ではありえないが、もしかしたら本当にあるかもしれない』という気持ちにさせてくれる。ハリポタでいうところの9と3/4番線のような、実在の駅の柱にぶつかりに行けば入ることができる、といった『実際ありえないけど、もしかしたら何かの拍子でありえてしまうかもしれない』設定の線引きが非常に上手い。本作ではニュートが持っていたトランクがそれにあたるだろう。レバーか何かで中身を変えられ、別次元空間への入り口にもなる。そしてその中には無数の魔法動物が生活していて……。その魔法動物も造形や動きにどこか現実味を感じる。

こういう嘘をついて良い場所の区別がついている作品は観ていて気持ちが良い。ストレスなく観ることができる。ニフラーは性質がカラスでかわいい。ニュートから離れたがらないピケットもかわいい! あとで拗ねるのもかわいいし、それを宥めるニュートもかわいい!

今作は、というより今作もCGをふんだんに使っている。CGの事を悪く言うつもりはないが、CGの痕跡はなければない方が良い。メイキング映像も観たが、ハリボテにCGで化粧をしていく様子は感嘆の他ない。あの高度なCG技術が、現実ではありえない魔法や魔法動物を現実に連れてきてくれる。次回以降も非常に楽しみである。

それはそうと、ジェイコブがとてもかわいい。缶詰工場が嫌になったからと次に選んだのがパン屋の開業なのがかわいい。マリリン・モンローみたいな見た目のクイニーに一目惚れするのもかわいい。最後はちょっとかっこいい。私はかわいいおっさんに弱い。次回も出てくれるのだろうか。出てほしいなぁ。