kj

名探偵コナン 業火の向日葵のkjのレビュー・感想・評価

3.3
コナン映画第十九弾。
怪盗キッド映画4作目ですね。ゴッホの向日葵を巡る怪盗アクション。いつもと違い宝石以外を狙ったり、金銭を要求したり、派手に暴れてみたりキッドらしいスマートさがありません。
これには理由があるのですが、不敵に笑ってみたり演出がミスリードを誘う方向に描かれ過ぎてたように思います。

また、犯人の動機が狂ってるのはいいんだけど迫力が無いというかイマイチ説得力に欠けました。キャラの描写も少なく、大人しい女の子としか思えなかった。向日葵への内なる情熱も伝わってこず、自分が乗ってる飛行機もろとも墜落させるような狂気性が描かれておらず、なぜこんな大それたことをと戸惑いました。自分の美学を貫き通さないのも最悪、、、
芸術系サイコパス犯人なのにあっさりコナン君に論破されてて萎えました…。やっぱ森谷帝二なんだよなぁ~笑
あとはやっぱ声優が…、、榮倉奈々の声が犯人にしては可愛すぎ笑

アクションについては無茶苦茶スケボーアクションが無かった分見やすかった。ただ向日葵に引っ掛かったヤツ外すときにサッカーボールでぶちかましたり、蘭ちゃんの空手で壁破壊したり相変わらず派手ですね、静野アクション笑
なんかお約束っぽく半分ギャグっぽく描いてたのも僕は好きじゃありませんでした。強すぎやろ!蘭ちゃん!笑
キッドの飛行アクションはかっこよかったです。

お婆ちゃんと芦屋の向日葵の絆とか、使用人の涙とか結構いいシーンが沢山ありました。哀ちゃんのコナンへの信頼とかと絡めててよかった。哀ちゃんとコナン君のバディ感いいですね!

それにしても鈴木財閥すごいですね~。向日葵の落札に3億ドル、盗まれた向日葵を取り戻すのに100億円(しかも対価は美術館への貸出の確約のみ笑)ぽんと出せちゃうし。日本に憧れたヒマワリ展の為だけにわが社が保有する鍾乳洞(笑)を改良して美術館作っちゃうし。これだけ金かけといて観覧は1日100名1ヶ月間限定と言うとんでもない赤字案件です。どこにそんな金あるんや…

その割にレイクロック美術館のセキュリティ、治郎吉は完璧とか言ってたのにクソザコで爆笑w
向日葵の専用エレベーターや防火防水ケースのギミックはすごいのに格納されるまでに挟まったらなす術無しだし、延焼性高過ぎてアッサリ火の海だし、止まらないって言ってたセキュリティシステムも発電ルーム破壊されたら結局機能停止してるし、洞窟内の気圧下がったら簡単に大崩壊しちゃうし、危険すぎワロタ。

まぁ、静野映画では一番面白かったですけどね。次は記念すべき20作目。楽しみです。
kj

kj