モモモ

ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生のモモモのレビュー・感想・評価

4.0
前作で不満だった面の多くを補ってくれたファンタスティック・ビースト第2弾。
正直、詰め込み過ぎの脚本は過多を起こして渋滞を起こしているし、その所為でキャラの心情を描けておらず葛藤は伝わらないし、主人公ニュートは端に追いやられ陰が薄いし、終盤での種明かしを説明口調の口頭説明に頼りその種明かしをひっくり返す種明かしを更なる口頭説明で済ますという愚行、と「J・K・ローリング、映画の脚本下手だろ!」という思いは増すばかりだが、それを補いうる2つの魅力があり個人的には大満足。
1つ目は前作では酷かった「魔法動物描写」だ。前作から続投してるニフラーも本作の方が可愛いし、何と言ってもズーウーが素晴らしかった。ヴィジュアルも良いし、ここぞと言う時の切り札として使われその存在によってニュートの「魔法動物学者」という強みが初めて活かされていたと思う。
2つ目は「ジョニー・デップ」だ。
ハリーポッター・シリーズで観たかった「悪役VS多人数」を観れただけでも嬉しいし、冒頭から心を鷲掴みにする悪役映えが最高。久しぶりの当たり役では無いのだろうか。中学生が好きそうなキャラの中でもかなり上位にくると思うヴィジュアルと設定が良い。タイトルにもある通り、実質的な主人公はデップ演じるグリンデルバルドだろう。
本作でやっと物語が動き出したという感じであり、ファン待望の「ジュード・ロウ版ダンブルドア大暴れ」も未だなので続きを気長に待ちたいと思う。
モモモ

モモモ