バートロー

ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生のバートローのレビュー・感想・評価

3.7
血筋や所属といったラベルに囚われた結果がどうなるかをJKローリングはハリーポッターからずっと謳い続けてきたのだが、本作は最もその色が出た作品と言えるのではないだろうか。しかも、それに囚われるのは高慢で気位の高い純血の魔法使いではなく、自分の出自が分からず悩む青年なのがウッと来る。誰だってラベルに囚われてしまう可能性があるという警鐘なのだ。そんな内容なので、シリアスでファンタスティックなビーストたちが逃げ出して暴れてさあ大変!みたいなシーンも極力少ない。このシリーズはこのままタイトル詐欺めいていくのだろうか。5部作あるらしいので1作ぐらいムツゴロウの動物王国とか藤岡弘、探検隊シリーズみたいなノリの作品があってもいいのではないだろうか。