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COMET コメットのSPNminacoのレビュー・感想・評価

COMET コメット(2014年製作の映画)
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“ある男女の6年がパラレルワールドで交錯する”ーーということで、出会いから終わりまで時系列が混線しながら進行する構成。ジャスティン・ロングとエイミー・ロッサム、ほぼ2人芝居の会話劇だ。ネタバレした『シックス・センス』のように、恋愛は予め結末が見えている。
彗星、マリファナ、がん治療薬とか反復するモチーフ。その時点ごとに違う見た目と関係。ブルーにピンクが混じった色調、宇宙を思わせる壁紙、合成処理した背景の幻想的なルック。悲観主義者と楽観主義者の交わす会話は、ロマンティックなようで刺々しくすれ違う。
この手のSF的捻り方で「終わりの始まり」を描いた映画は他にもあるけど(例えば『エターナル・サンシャイン』とか)、そのどれもに近くて、どれもに及ばない惜しい感じ。彼女はマニック・ピクシー・ドリーム・ガールだし。主観オンリーなのでずっと他人の見た夢の話を聞かされてるみたいだった。「パラレルワールド」って設定はつまりそういうことだよね。
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