マグリット彗星群が満天の夜空に広がる時、その偶然の奇跡が二人の男女を結びつける。
美しい夜…って、主観すぎる。
ある男女の6年間の軌跡が現在過去と入り乱れる、パラレルワールド。
それは現実か空想か…。
愛を信じる女と愛を信じない男、これを安易に価値観の相違と片付けてはならない。
人と人との結びつきは、そう単純にはできてはいないからだ。
豚ロースと生姜のようにまったく異なる食材が、フライパンの中で1つになり絶妙な味を作り出すのは相性の良さに他ならない。
2つの相性の良さを更に引き立てる調味料で、豚の生姜焼きが舌とココロを堪能させる。
主人公の男が自己中心的で神経質で気難しく、考え過ぎな自虐的・破滅的思考で気が滅入る。
空想と現実の境を見失い、自己陶酔する余り大切なモノがまるで見えていない。
こんな男が現実の世界にも多くいるのだろう…。
相手の事を思ってるつもりも現実を見失っては、悲しく哀れな戯言にしか聞こえない。
列車内のシーンは良かったが、妄想・空想もほどほどに..★,