ヨダセアSeaYoda

スーサイド・スクワッドのヨダセアSeaYodaのレビュー・感想・評価

スーサイド・スクワッド(2016年製作の映画)
2.9
"悪党には悪党を"

【STORY】
 悪には悪を。ジョーカーの恋人であるハーレイ・クインを始めとする犯罪者達がチームを組まされ、任務に赴く!
 曲者・狂人だらけの集団がいい子に指示に従う筈はないが、作戦はどうなってしまうのか…


【感想】

 色々言われるのも後述の通りよく分かりますが、まずキャラメイクは最高(だからこそもったいないとも言う…)。
 マーゴット演じるハーレイ・クインとジャレッド版ジョーカーのイカれっぷりと色気は右に出る者がいないし、ウィル・スミスのデッドショットも流石ウィルなだけあって風格たっぷり。他も全員それぞれが個性的ですぐに印象に残るキャラ!
 特にハーレイに関しては最高に "カワイイ" メイクと髪がアカデミー賞でメイク&ヘアスタイリング賞まで受賞してるほど。良識も危機感もないイかれた小悪魔具合が本当に素敵!

 ハーレイに負けず劣らず、カーラ演じる魅惑の魔女・エンチャントレスもメイクと衣装が素敵で、彼女の手が裏返って魔女の手になるシーンが本当にゾクゾクして大好き。


 キャラは本当に最高なんだけど、正直なところ物語自体には中身がなく、量産型のファンタジーバトル映画としか言いようがない…そこが残念だったところ。

 今作が薄っぺらい印象になってしまうを感じる理由は、「主要キャラが全員初登場にしてはまだ個性が薄い」っていう所だと思う。
 "色々な能力者が集まってチームになっていく" というコンセプトを、最高に上手くこなした例としてはやっぱり『アベンジャーズ』や『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』。
 アベンジャーズは、公開の前に4作の映画で主要メンバー6人をそれぞれ登場させ、周到にキャラのイメージをファンの頭に叩き込んでおいた(『ジャスティスリーグ』も評価こそよくないけど、先に3人を他の映画でお披露目してる。)
 ガーディアンズはスースクどころじゃないくらい全員の個性が飛び抜けていてすぐに観客を虜にしてみせた。それと比べると今作のキャラ達はハーレイを除きまだまだ個性が弱い気がする…

 ハーレイだけでも先に映画作っておいて、今作では他のキャラについて描く時間を増やしたりしたらよかったんじゃないかなあと思ったり。

 あと、ヴィランが組むチームにしては、"悪さ" が全然目立たないんですよね。この程度のワルさでは、"変人アベンジャーズ" みたいなもんに見えちゃう。

 もっとワルであって欲しかったし、初めて観た時はそれに大きく期待したからそこがとても残念だった。2021年版でそこがどう変わるのか。楽しみだな!


 ジャレッド・レト演じるジョーカーは、物語の中心にいないのに物凄い存在感。
 確かに『バットマン(1989)』『ダークナイト(2008)』『ジョーカー(2019)』といった、それぞれ衝撃的なジョーカー達に比べればそりゃあインパクトは薄いけど、今作の立ち位置や出演時間を考えれば、今作のジョーカーもしっかり役割を果たしたし、セクシーさでは他のジョーカー達に絶対負けないよね。

---
観た回数:4回
直近の鑑賞:CS録画(20.03.19)
     U-NEXT(21.08.14)
ヨダセアSeaYoda

ヨダセアSeaYoda