LalaーMukuーMerry

心が叫びたがってるんだ。のLalaーMukuーMerryのレビュー・感想・評価

心が叫びたがってるんだ。(2015年製作の映画)
3.8
タイトルに心惹かれました。
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主人公の性格の元になっている、トラウマとなった「口は災いの元」のエピソード。安物のお城のようなラブホに憧れるとは、とても残念な感じ。それにしてもあの父親サイテーだな。幼い娘に「全部お前のせいなんだぞ」って、自分を置いといてよく言えたもんだ。だが、この掴みで始まるストーリーはなかなか期待させる感じでした。
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高校の地域交流会で発表する演目、オリジナルミュージカルのストーリーと、主人公の抱えてきた思いと、現実の恋愛感情が微妙に絡まって進んでいく青春ラブストーリーアニメ。(今どきの)高校生の心は繊細で傷つきやすくて壊れやすく、何かしら抱え込んでいるから、こういうのが共感を呼ぶのですね。
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言いたいのに言えないことも、歌なら伝えられる。
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歌も音楽もダメな私には全くない発想ですが、歌というのはそういうものかなとも思える。ベートーベン「悲壮」の第2楽章と、Over the rainbow を重ねるのは良かった。思うように進まない恋愛の結末もこれで良かったのではないかい?
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人を傷つけることを言ってはいけない。ヘイトスピーチはもってのほか。自分が気づかないうちに人を言葉で傷つけているかもしれない。そう考えると言葉を選ぶのが難しくなる。言いたいことも言えなくなる。自分が傷つくのが怖いのかもしれない。殻をかぶるようになる。心に毒がたまってくる…
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そういう時はガス抜きが必要だ。思い切り叫べ! 海に、山に、空に。声を出して歌え♪
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でも、他人に録音されてはいけない、動画を撮られてもいけない。勝手に編集されて、SNSに投稿されて、猛烈な批判を浴びて立ち直れなくなるかもしれないから(笑)
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言葉にはポジティブな力もある。心にためて育てるなら、自分を奮い立たせ、人を幸せにする、そんな言葉だよ。