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はなちゃんのみそ汁のdeenityのレビュー・感想・評価

はなちゃんのみそ汁(2015年製作の映画)
3.5
なんとなく気になったので鑑賞。この手の病気ものはすべからく感動系だったり切ない系だったりするわけですが、本作はそういうお涙頂戴系に割り切ってないところがいいでふね。

まあ脚本が、ってのはもちろんですが、コメディ具合をふんだんに詰め込んでくれたのは滝藤賢一の演技以外何物でもないですね。
この人とか阿部サダヲとか大泉洋とか、ちょっとクセのある俳優さんって結構好きなんで贔屓目が入っているかもしれませんが、本作の実質的な主役は滝藤さんだと断言してもいい気がする。それくらいに抜群の存在感でしたね。

あとはやはり広末涼子演じる千恵の娘のはなに対する自分ができることってのがグッときます。
客観的に見たらあの年の子に甘えを許さないのは酷なのかもしれませんが、親の成長してほしいという思いと、意外と子どもも頑張ろうとする姿勢とには感動させられます。
歌で終わるのも素敵ですね。どういう自分を覚えていてほしいのか、という思い。切ないんですけど、悲しすぎない。笑えるんじゃなくて、微笑ましく温かい笑い。
オーソドックスな展開ですが、作品自体のテイストは結構好みの作品でした。
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