ともやすずき

ピエロがお前を嘲笑うのともやすずきのレビュー・感想・評価

ピエロがお前を嘲笑う(2014年製作の映画)
4.0
タイトル『ピエロがお前を嘲笑う』とジャケットの雰囲気から興味があった。内容は二転三転する驚愕のサスペンス。天才ハッカーが証言する犯罪の数々、共犯者の存在、自身が置かれている立場、冒頭から頭の使うストーリー。ネタバレしたくないから、詳しくは記せないが、どこまでが本当で、どこまでがウソか分からない疑心暗鬼に陥ってしまいそうだ。2回3回観て、この映画の深いところが、よりクリアに理解できるようになるであろうと、鑑賞中から思っていた。これを観るときは、必ず2回以上鑑賞することをオススメしたい。ドイツ映画だけあって、知ってる役者や監督など、いない。でも作品そのものの完成度は高く、ハリウッドでのリメイクも決定している映画だ。近年のドイツ映画は一時に比べて、作品の公開数も増えてきて、盛り返してるように思う(体感的なものでしかないが…)。00年代以降のドイツ映画は作品自体の完成度の高い作品が数多くある。最も記憶にあるのはフロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク監督による『善き人のためのソナタ』やトム・ディクヴァ監督の『ラン・ローラ・ラン』など、数多くの革新的な作品が世に放たれてきた。近年ではトルコ系ドイツ人のファティ・アキンが世界から注目を浴びていたり、サスペンス映画の『esエス』や『THE WAVE ウェイブ』のヒットが目立った。またニュージャーマン・シネマや90年代に巻き起こったニミシアターブーム期に活躍したマルガレーテ・フォン・トロッタ監督『ハンナアーレント』、彼女の夫フォルカー・シュレンドルフ監督『シャトーブリアンからの手紙』『パリ、永遠に』やマリアンネ・ゼーゲブレヒト『バクダッド・カフェ』等、ドイツ映画全盛期に活躍した監督、役者が近年新作を発表しているのは、見逃せない。これから先、ドイツ映画が盛り返してを見せて欲しいとも思える。