ぶみ

ワイルドカードのぶみのレビュー・感想・評価

ワイルドカード(2014年製作の映画)
3.0
ウィリアム・ゴールドマンが上梓した『Heat』をサイモン・ウェスト監督、ジェイソン・ステイサム主演で映像化したクライム・アクションであり、バート・レイノルズ主演『ビッグ・ヒート』のリメイク作品。
元特殊部隊で用心棒の主人公と、マフィアとの戦いを描く。
ステイサム演じる主人公ニック・ワイルドは、ステイサムらしく無双っぷりを発揮するが、アクションシーンはそんなに多くない。
では、その分ストーリーが重厚かと言えば、こちらもそうではなく、最後まであっさり。
凶悪マフィアと言いながら、これがまた強そうに見えず、挙げ句の果てに途中からヒロインが登場しなくなるという展開を見せるとともに、結局タイトルになっているワイルドカードの意味もよくわからず。
反面、ラスベガスを舞台としていることから、ギャンブルシーンのカメラワークが凝っており、スローモーションを多用したアクションシーンも印象的。
正直、全体的に薄っぺらい印象は拭えないが、決してつまらないわけではなく、二転三転するストーリーや、凝りに凝ったキャラクター設定、重厚なサスペンス等を売りにすることが多い昨今の作風に対するアンチテーゼのようにも受け取れる軽快な一作。

僕らしく生きるのは、そんなに悪くない。
ぶみ

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