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日本のいちばん長い日のTのレビュー・感想・評価

日本のいちばん長い日(2015年製作の映画)
4.5
昭和期の軍によるクーデターは実質三回起きていたことは既知でしたが、ありありとその様を映像化すると、重大さが分かりました。

継戦派による強烈な突き上げ。鎌や鍬であの状況では勝てないでしょうし、それこそ
酷いことになっていたでしょう。日本の分断統治すらありえたでしょう。

設定や美術で印象的だったのは、宮城の門でした。何かの本で、玉体は門の意味をも持つと記憶してます。

更に、決起の夜のシーンで、拳銃の怖さ、
、旧軍の日本刀が単なる飾りと化していたことも分かりやすいです。打刀を腰に刺すのではなく、吊ってしまっては、抜きにくいでしょう。銃撃された近衛師団長の倒れ方も、派手に飛ぶのではなく、ガクっと崩れ落ちるのもリアリティがあります。

切腹に際して、史実通りであれば、介錯を断ったところや、畳を汚さないよう、縁側で行い、下に血液がパタパタ流れるシーンは、もののふを念ひます。

一番良かったのが、東部軍司令官。役者さんの鬼気迫る怒声。
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