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日本のいちばん長い日のTELのレビュー・感想・評価

日本のいちばん長い日(2015年製作の映画)
4.5
<魂が震える迫真の演技>

魂が震える、ってこういうことを言うのかもしれないな、というのが映画鑑賞直後の率直な感想。2時間以上にも渡る大作ですが、気づいたらあっという間に終わった、と感じるほど全ての場面が素晴らしくほぼ目を離せない映画でした。


<総評:日本人なら観るべき映画>
ストーリーや演出だけでなく、役者陣の演技から細かい小物や礼儀作法等全てに重厚さと威圧を強く感じました。特に鈴木貫太郎役の山崎努、阿南惟幾役の役所広司、迫水久常役の堤真一の演技力は素晴らしかった。小さな所作から感情の起伏まで全て計算しつくされているとしか思えない演技は一見の価値ありです。

そして昭和天皇役の本木雅弘、正直身も心も震えるほど感動的な演技でした。阿南の娘の結婚式を心配する配慮、終戦の意思を内閣に対し進言する威厳、玉音放送、歴史の教科書では一切感じられなかった昭和天皇のお姿を初めて理解できた、いや、知ることが出来ました。

他にも、宮城事件がどのように引き起こされ収束したのか、そしてこの一連を迫真の演技で訴えかけてくる役者陣、宮内省侍従のオドオドしつつも陛下を守るべき信念に裏付けられた行動、全ての場面に感動があります。

ぜひ多くの方に観て欲しい、そして終戦の詳細を観て感じてほしいと思います。
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