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ひそひそ星のkのレビュー・感想・評価

ひそひそ星(2015年製作の映画)
3.4
アンドロイド・鈴木洋子の淡々と奇異な宇宙配達記録。ツッコミどころが満載。まず宇宙船が瓦屋根、昭和のテレビアンテナ付きであることに吹く。昭和を追及しているため、宇宙船を自動操縦するAIも中身はひたすらプラグとコンセント(泡吹きまくり)、洋子当人も単三電池で動いている。地面に殺人現場かのような人型。海辺のタバコ屋のおばあちゃん、良い存在感。砂まみれのタバコ。靴底にはまった潰れた空き缶。障子越しに見る影絵のシーンはやはり美しかった。人間だけが住んでいる滅びの星として、震災で破壊された福島の町並みが映る。「30デシベル以上の音を立てると、人間は死ぬ恐れがあります」と声を30デシベルに調整し直すシーンなど、ところどころ放射能を彷彿とさせる。
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