1981年、ニューヨークでアベル（オスカー・アイザック）とアナ（ジェシカ・チャステイン）の夫婦は石油事業を立ち上げ、ターミナル購入で事業拡大を図っていたが、タンクローリーの強奪や検事局による捜査で計画が狂う。合法的なやり方にこだわるアベルだったが、ついには運転手ジュリアンによる発砲事件が起きてしまう。
「マージン・コール」に続くJ・C・チャンダー監督によるビジネスサスペンス。
こちらはさらに複雑でマニアック。玄人好きしそうな内容だが、あまりハマれなかった。
オスカー・アイザックは変な先入観（笑）から悪人かと思いきや、理想を信じて踏ん張り続けるビジネスマンだった。
逆に周りにいる妻アナや代理人アンドリューは、より現実的な対応を試みようとする。
暴力には暴力、騙しには騙しなのか、それとも法と信念に従うのか。両者のせめぎあいが最初から最後まで続いていく。
そして、最後には取引に応じ、倒れているジュリアンではなくオイルタンクに歩み寄るアベル。そこには恐ろしいほどのリアリズムがあるけれど、くらーい気分で幕を閉じる。
「ドライヴ」で復活したアルバート・ブルックスがあまり存在感なかったのが残念。
