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風に立つライオンのshinoのレビュー・感想・評価

風に立つライオン(2015年製作の映画)
3.2
"空を切り裂いて落下する滝のように
僕はよどみない生命を生きたい"

アフリカの地で観たかった映画シリーズ\(^^)/
歌詞にある"滝"は、おそらく…今暮らしている国の世界遺産・ビクトリアの滝って知って、一気に愛着がわいています♡

アフリカに来る前に義務感に駆られて聴いていた、さだまさしの"風に立つライオン"
この曲がモデルとなった小説を、主演の大沢たかおが企画、映画化!

ケニアの診療所に赴任した島田航一郎は、現地の赤十字戦傷病院から短期の要請を受ける…
そこに運び込まれるのは、スーダン内戦で心と身体に傷を負った、まだ幼い少年兵たち。
ンドゥングというひとりの少年との出会いで、島田の医師としての人生が大きく変わっていくーー

冒頭で出てきた、毎日見ているメイズの種。スワヒリ語に、マサイのジャンプ。

大沢たかおの存在感はさることながら、置いて行かれた恋人役の真木よう子の素朴さ、赤十字病院の看護師役の石原さとみの芯の強さも、いい感じに華を添えています。

前線で命を助けるお仕事をされている人たちには本当に頭があがりません…(´・ω・`)
限られた設備しかない医療現場って、本当に大変なんだろうな…

平和なアフリカの田舎でも、人はいっぱい亡くなります。
去年良くしてくれた笑顔の素敵な同僚も、もうここにはいません…
もし日本の医療だったら…とどこかで考えてしまうこともしばしば。

それでもアフリカの広大な自然を前にするとーー
どうしようもないことで、悩んで落ちて
死んでるんだか、生きてるんだか
何が自分の意志で、何がそうでないのか
ぐちゃぐちゃになりながら必死で過ごしてきたことが
一瞬にして弾け飛ぶ

生きている。
自分がいるべき場所はここなんだと、強く感じる。
そんな感覚にとらわれて、アフリカに骨をうずめるべく尽力する日本人も多いのではないかなーと感じるんです。

映画としては、なんだか悲しくてやるせなかったので評価は低め!
"自分の命を顧みず"はただのエゴで、綺麗事な気がしてしまいます。なんとしても、生きねば…!
子どもたちもね…全員が全員あんなにかわいいわけじゃあないんですよ…笑

今私が暮らしている国は内戦の歴史がなく、それを誇りに平和を重んじているとても治安の良い国ですが、やはり隣のコンゴからの難民を受け入れているキャンプがあります。
帰国までに行けるかな…!
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