Yo

あんのYoのネタバレレビュー・内容・結末

あん(2015年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

とてもとても好きな映画です。

優しく温かく。
そして考えさせられる。
河瀬直美さん(漢字が出ない…)の映画はいいですね。

樹木希林さんは本当に素晴らしい。
中学生や豆、自然に話しかけるところは
ずっとそうやって来た人であるように自然に自然に。

永瀬正敏さんの葛藤と、守ろうと決めた後の樹木希林さんに向ける笑顔がとても好きです。
そして、守れなかったという姿。泣きました。

内田伽羅さん、初めて観ていい意味で普通。
素朴でお下げが似合うなぁと。
今はどんな感じなのかとwiki飛んだら樹木希林さんのお孫さんなのね。
あの会話の自然さは2人の空気感と関係性から来てたのか。

ハンセン病について、教科書か何かで名前は聞いたことはありましたがこんなに現代まで迫害が続いていたこと、そして長い間社会と隔たれていた人達にとって社会へ出ることは困難であること。
全然知らなかったです。

浅田美代子さんの、「あの人たち」と呼ぶ様は誤解を解けずにいる人たちの世の中の一般的な姿で。異端な者を受け付けられない、一度聞いた事が覆されようが受け付けない日本人の悪い部分が凝縮されているようで怖かった。
アジアヘイトクライムや、国内でもマスク警察みたいな、ハンセン病に限らず偏見や差別、異様な恐怖心からの攻撃について今一度考えなくてはいけないのではないかと思う。


何かになれなくても…
生きる意味って何なのだろう。

そして何より
美味しいどら焼きが食べたくなりました。
Yo

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