yukarainen

あんのyukarainenのレビュー・感想・評価

あん(2015年製作の映画)
4.1
誰にでも、差別や偏見を持ってしまうことはあり、それによって傷つけられる人もいる。世の常でしょう。偏見や、未知のものに恐れを抱いて、排除したい気持ちは、持ってはいけないと思いつつ、人の行動特性なのかもしれない。

差別する側にも、される側にもなり得る可能性がある。静かに、淡々と徳江さんのささやかな、ささやかな夢がブチ壊されて、見てるのキツかった。

だけど、理不尽な世の中でも、言われのない偏見や差別を受けても、自分なりに希望を持って、小さな喜びを大切にして暮らす事の尊さを、樹木希林さんの演技から感じました。

店長も、モッくんの孫も、みんな静かに淡々と、でも言葉を大切に喋るのが良かった。徳江さんみたいな、もの静かな人ほど、ドラマのある人生なんだきっと。

原作はドリアン助川さんだそうで。
テレフォン人生相談の神回でドリアンさんの対応、神だったな、、、て思い出しました。

ハンセン病の事や、日本での隔離の歴史、調べてみたりして、まず知るべきだ…という気持ちになりました。