本当に素晴らしい映画でした。樹木希林さんの最後の主演映画となりましたが、この映画は彼女なくしては成り立たなかったのではないかと思えるほどの素晴らしい演技でした。
元ハンセン病患者で、長い間隔離され続けた人生、とても想像を絶します。でもこれが過去形ではなく、いまだに偏見・差別にさらされ続けている姿にとても心が痛みます。働けたことへの感謝を切々と訴える樹木希林さんの演技、偏見から守ってあげられない店長役の永瀬正敏さんの苦しみ、無念さがヒシヒシと伝わる演技、もうたまらなくなってしまいました。
正しい知識を持たずに偏見を持つことは暴力と同じです。中途半端な知識で憶測で差別する、人類は未知の病気が出るたびに繰り返していることです。今も新型コロナウィルスでパンデミックになっていますが、我々にできることは、やみくもにヒステリックになるのではなく、正しい知識をもち、冷静な判断をすることだと思います。
