勝手に軽いテイストの話の作品かと思っていたら、見事に裏切られた。
樹木希林さんの演技は相変わらず素晴らしいし、永瀬正敏もやはり素晴らしい。
そこに、後半市原悦子さんも加わる。
そこからは、涙が止まらない。。。
冒頭で、店長さんと徳江さんが餡作りをするのだが、この餡を作るだけのシーンにまず魅入ってしまう。
そして、いちいち刺さるセリフを樹木希林さん言ってくれちゃう。
作りたてのどら焼き美味そう!
最後、徳江さんの「私達はこの世を見る為に、聞くために生まれてきた。この世はただそれだけを望んでいた・・・だとすれば、何かになれなくても、私達には生きる意味があるのよ。」この言葉が胸に深く突き刺さる。。
しかし店長さんのラストのあの姿を観て良かったなぁと思えた。
ネタバレ
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改めて、ハンセン病の方々が長い間受けてきた、人権侵害や差別について考えさせられた。
ほとんどの人生を隔離された状態で過ごすという、ヘタな殺人犯以上の扱いをされてきた。
ずーと籠の鳥状態だった徳江さんは、ほんの少しでも社会に触れたかった、世間の仲間入りをしたかった、この世に自分が生きたという確かな証が欲しかっただけなのに。。
感染する病気ではないハンセン病に関する世間の認識不足が、いまだに患者の皆さんを苦しめている。。
徳江さんの粒あんで作ったどら焼き食べてみたかった。。