悪杭

バケモノの子の悪杭のレビュー・感想・評価

バケモノの子(2015年製作の映画)
3.6
2021年 鑑賞 21-209-10
金ロー にて
細田守監督・脚本・原作の長編オリジナルアニメ作品の4作目で、バケモノの世界を舞台に親子の絆を描いた「新冒険活劇」のアニメーション作品。

9歳の少年・蓮/九太(声: 宮崎あおいさん[幼少期]/染谷将太さん[青年期])は、両親の離婚で父親と別れ、親権を取った母親につくことになるが、その母も交通事故で急死してしまう。両親がいなくなった蓮は親戚に養子として貰われることになったが、引越しの最中に逃げ出し、渋谷の街を独り彷徨っていた。行くあてもなく裏通りでうずくまっていた夜、蓮は熊徹(声: 役所広司さん)と名乗る熊のような容姿をしたバケモノに出逢うが、すぐに見失ってしまう。蓮は、「独りでも生きていきたい」との思いから、“強さ” を求めてそのバケモノを探しているうちに、バケモノの世界「渋天街」へ迷い込んでしまう。元の渋谷に戻ろうとするが、不思議なことに来たはずの道は閉ざされており...

渋谷および渋天街の書き込み、凄し!
チコ(声:諸星すみれさん)、かわいいし、蓮との絆が、また染みる!
熊徹と多々良(声:大泉洋さん)との出会い、警察を振り切る蓮、防犯カメラような画角、隙間から少し見えるバケモノの世界、百秋坊(声:リリー・フランキーさん)の淡々とした説明、熊徹の乱暴さ強引さ、蓮が9歳だから “九太” 、生卵の食事から九太と熊徹の喧嘩、あのフルーツパフェ 食べたい... 、熊徹と猪王山(声:山路和弘さん)との決闘が始まり...

“あいつひとりぼっちなんだ”
宗師(声:津川雅彦さん)の言葉により、九太は熊徹の弟子に。
熊徹の教え方、長嶋タイプだなっ!
九太の作る料理は最高!師匠は師匠らしく、弟子は弟子らしくないのが、彼らの良さ?

旅の間も絶え間なく続く2人の喧嘩。九太と百秋坊、熊徹と多々良。いい緩衝材だ!

“なりきる なったつもりで”
チコの「キュキュキュ」、あの人の声が... まさかチコって...
あの言葉から、九太と熊徹の関係が少しづつ変わっていく... 九太と熊徹は似て非なるものか?どちらが師匠で、どちらが弟子かわからない!
そして、時は経ち...

“これなんて読むの?” “クジラ”
図書館で出会い、不良に絡まれていた所を助けた縁で出会った楓(声:広瀬すずさん)に文字や本のストーリーを学ぶ蓮(←ここ重要)。まさしく楓が、蓮にとっての師匠となる。
父との再会のシーンが良くて... ついついうるっときてしまった...
父の所へ行った九太を想う熊徹と青空、雲の構図がいいっ!

人間への恐怖とあの黒い人間の胸の穴のような奇妙な部分。前半で示唆されていたこととは、あれのことか?
熊徹 vs 猪王山。あの九太の声が、熊徹を強くさせる。あの時もそう!でも、あの時以上に2人の関係がより親密だからか、より強くなるし、戦いの最中も笑顔になる!やはり、九太と熊徹は2人で1つなんだ!師匠も弟子もない、ニコイチ!だが...

“遅いっ 遅い遅い遅い 遅い!”
人間の闇... 百秋坊のお叱り、九太の背筋と行動、育ててくれた人への感謝、百秋坊と多々良の誇らしさ、蓮の決意...

クライマックスの渋谷でのバトル(ちなみに撮影かなにかではない)。
まさかの熊徹の想い... 映像は綺麗だが、恐怖の●●●。闇を取り込むという蓮。熊徹の参戦。「胸の中の剣」、熊徹の今までの言葉、蓮/九太と熊徹はひとつになり... 迷わず 狙い撃て...
バトル後の九太の言葉が染みる 熊徹と青空と雲。あの構図がやっぱりいいっ!あと、彼を支えたあの人の登場と、作品の最高が詰まったラストだった!

某スペースオペラなアニメにあった台詞。「神が人間をつくったのではない 人間が神を生み出したのだ」的な台詞。意味は違うとは思うが、人々それぞれに神様が心(胸)の中に宿っているんじゃないかと思えた作品だった。