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怒りのdaikiのネタバレレビュー・内容・結末

怒り(2016年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

2018/11/24再鑑賞。
最後の知ってる女が襲われてた。マジウケルという落書きの恐怖とそれを一生懸命消そうとする思春期ボーイ、その消された落書き跡を見て叫ぶ広瀬すず。
各地での3つのストーリーの中で最も悲惨なラストが心に残るなぁ。森山未來の転生っぷりが相変わらず最強。



色々考えさせられる映画に出会った。非常にレビューしにくい。1つ言えるのは、冒頭の殺人から「犯人は誰だ!?」という目線にどうしてもなりそうなんだけど、それだけで観ると非常に勿体無い映画かと。

たまたま、本当たまたま、伊坂幸太郎の『死神の精度』を読んでいて、その中に「人間は幻滅を感じるのが、つらい」というセリフがあって、それとこの映画が非常にリンクした。
殺人事件のシーンから物語は3つに別れる。それぞれのストーリーの中に犯人役が1人ずつ入っていて、冒頭の殺人シーンがそれぞれのストーリーにちょこちょこ顔を出して。それに伴ってこれまで犯人役と信頼関係にあった人達が、彼らを疑いの目で観るようになる。(沖縄の話は少し違うけど)
そして、結果的には重たい最後になっていくわけですが、宮崎あおい、妻夫木聡、この2人は最後まで大切な人を信用できなかくて、マツケン、綾野剛はきっと幻滅して失意に沈んだだろうなと。大切な人に信用されないって悲劇ですよね。。

逆に沖縄、思春期ボーイが、信用していた森山未來に気持ちいいくらいに裏切られる。公に出来ない事件の失望を共有した片割れが実はとんでもない変態野郎と知った時のボーイの落胆はどんなだろう。

ツラツラと書きましたが、信用してる人から疑われる、もしくは信用してる人に裏切られるっていうのは口では表現できないほどの辛さと怒りがあるなぁと。

この映画の怒りってそういう怒りなのな?

最後に、広瀬すずがあんな辛い役の演技ができるとは。。そして、綾野剛。。皆様演技の幅が広すぎて衝撃ですた。
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