Narmy

怒りのNarmyのレビュー・感想・評価

怒り(2016年製作の映画)
3.9
茹だるような暑さの中、殺人事件の現場検証からストーリーは始まる。
画面から異臭が漂ってきそうな凄惨な現場の扉には、、😱
事件は解決することなく、犯人は顔を変えながら逃走する。

現実のあの事件とあの事件とあの事件と、、、があわさった様な🤔ストーリーに序盤からめちゃくちゃ興味が湧く。

そして事件から1年後、東京、千葉、沖縄にそれぞれ素性の分からない男が現れる。
その孤独な男達が住民と関わることで止まっていたストーリーが動き始める。
この中に犯人はいるのだろうか?

3つのストーリーは交錯することはないんだけど、怒りと信頼という根底に渦巻くものが一緒な為、全くの別物という感じは受けない。
映像が切り替わっても音楽はそのままだったり、風景や人物を切り替え時にしっかりみせることで、違和感も感じないし、ごちゃごちゃもしない。
ただ、1つ1つのストーリーには多くの事が詰め込まれていて消化不良な感じはするかな。
全体としては人を信じるということの難しさと人から湧き出る異なる角度からの怒りを表現する。

信頼のなかに少しの疑念を抱く人、信じたいと疑念に抗おうとする人、微塵も疑わない人、、
また、人はどの時点で怒りの心を昂らせるのか、共感できる怒り、理解できない怒り、他の感情から派生する怒り、、

人との関わりが皆無では社会で生きていくことは難しい。
やっぱりその関わりの時に大事な事は信頼関係なのか。
信頼することと、信頼されること。
築くには時間がかかるのに崩れるのは一瞬。
それでも信頼し、信頼されるということは自分の意思だけではどうすることもできない。
人との関わりの過程で自然に芽生え厚くなるものなのだから。

結局、わたしの予想は外れてしまったな~💦
観ている間はキャストの半端ない演技に呑み込まれ、感情の洪水をただただ浴びていたんだけど、観終えた今はやっと少し考えられそう。
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