観よう、観たいと思いながら、あらすじを聞いて、これは…、今の私には無理…と思って観るのを見送ってきてしまった。
息つぎを忘れてしまうような…、観終わって、深ーい息を吐く。
凄いな、この作品。
だけど、観るにはパワーが要ります。観てどっと疲れます。
俳優さん、ほんと皆良い。
宮崎あおいちゃんの「ちょっと足りない」演技、素晴らしいです。
渡辺謙さんは…、俳優としてはほんと素晴らしい。娘を大事にしているようで、一番娘の可能性を奪っていたのは父親自身だった。それを諭す池脇千鶴さん！出番少なかったけど、池脇さんはやっぱり良いよねぇ。
妻夫木&綾野剛、これまたラストが切ない。疑い始めればキリがない、というのは本当で。信じることができなかった自分に対する怒りの演技が見事だった。
だけど、一番良かったのは、佐久本宝さん。オーディションで選ばれた彼。弱い自分を責め続け、信じてた人に大きな裏切りを受け、そして、好きな人を守るために起こしたラストの行動。ほんと、初めての映画出演とは思えない、素晴らしい演技だった。
怒りは、喜怒哀楽の中で一番パワーがいるし、行き場がない。小さな怒りは、喜楽でチャラにすることもできるかもしれないけど、大きな行き場のない怒りはどうしたらいいのか。ましてや、自分に向ける怒りなんて、本当にどうしたら良いのか…。
軽いトラウマです
