白いかざぐるま

怒りの白いかざぐるまのレビュー・感想・評価

怒り(2016年製作の映画)
4.0
坂本龍一のBGMが心をざわつかせ、縦横に張り巡らされた無数の感情に圧倒される。

タツヤとイズミには「怒り」という言葉がぴったり当てはまるのだが、それ以外の人たちの感情は「怒り」なのだろうか?という腑に落ちなさがあるが、この「怒り」をキーワードに登場人物たちの感情をすくい取っていくうちに、この作品の世界に没頭していた。

タツヤがイズミの為に自分は何ができるのか?と田中に問うていた。
その答えが、タツヤの取った行動だったのか。タツヤが背負った思いに気付いたイズミの言葉にならない叫び…
あまりの救われなさに息が苦しくなる。

3つのストーリーすべてが見事に作られていて、もう何と言って良いか言葉が見つからない。