狭須があこ

怒りの狭須があこのレビュー・感想・評価

怒り(2016年製作の映画)
4.1
決着をつけようじゃねぇか…一番の塩顔男子は誰なのかってことをよ…

すげぇ!!全員指名手配犯に似てる!!
塩顔男子が流行ってるのがアダになったな!!星野源も呼ぼうぜ!!
ちなみに私はこのなかだったら綾野剛派です。

「このなかの誰か一人は犯人である」ということはもちろん、もう二人は全然関係ない人なワケでしょ。いやァ、じゃあミスリードのために、全然関係ねぇ人の、全然関係ねぇ話も同時進行で見せられてるワケかぁ。
実際の尺は、じゃあ3分の1ってことでしょ…とか思いながら見てたんですけど、なるほど全員関係あるのね
これはなかなか新感覚サスペンス。サスペンス苦手な私でも、ほう、って言いながら見られました

しかし「信じる」と「疑う」、どちらが正解だったのか?という大きな問いに対して「全員不正解でぇ~~~す!!!」と言われたらそれはみんな怒りが沸いてくるよね
ここでさ、「信じてしまった自分」「疑ってしまった自分」に対してワァー!!!ってなる気持ちはわかるけど、よく考えたらおおもとの悪いやつは殺人犯ですよ

おまえが殺人しなきゃこんなことにはなってねぇんだよ!!
元凶以外の言動に罪なんてないんですよ。自分や他人に怒ってるけど、犯人を含めてみんな、本当に怒りたい相手は、その人じゃないんでしょう?

大事な人に、いらん疑いを向けなきゃいけない事態にした人。
大事な人を、あんな目にあわせた人。
私を、あんな目にあわせた人。
見下される存在だった、俺自身。

あなたたちが本当に怒りを向けたいのは、そこでしょう?
元凶に対して直接怒りを向けられなかった人たちの、悲しい結末を見せられる映画でした

ただ悲劇の原因として、きみたち全員、怪しすぎなんだよな
指名手配犯にここまで特徴が似つつ怪しい出自の人たちが全国に複数出現するって、ちょっとなんか笑ってしまう。
他人事でゴメンけども…

あとは宮崎あおいの挙動が幼すぎて不安を感じました
最初22歳って出てたけど、それはサバ読んでるかもでしょ?実際これいくつの設定なの?
私たぶん宮崎あおいがちょっとニガテなのもありますね。このなかで言えば高畑充希派かな

普通のサスペンス好きには逆にちょっと物足りないかもしれないですね。犯人の動機とか、犯行の内容に全くスポットが当たらない。
これは、殺人犯(かもしれない)人と、その周りの人たちの映画です。
狭須があこ

狭須があこ