ずしりと重い。怒り、というタイトルそのものの"圧"がある映画。
指名手配犯に似た、3人の男にまつわるストーリー。誰が犯人なのか…そんなこと忘れてしまうよ。それぞれの物語の行方を息をひそめて見守るしかできない。
どの出会いも素晴らしいものだったはず…マイノリティの恋。後ろ指を指されるもの同士の恋。馴染まぬ土地での新鮮な出会い。特に妻夫木聡と綾野剛！愛など信じていないような二人が徐々に心通わせ、関係が深まっていくのが手に取るようにわかる包み隠さない行為のシーンはこの作品の救いだったように思います。
世間体や、思わぬ出来事に惑わされてその幸せを壊したのは他でもない自分自身。きっかけは外野から与えられたものかも知れないけれど、壊すことを選び取ったのは自分自身。怒り、泣き叫ぶ。私も同じ気持ち。なんで疑ってしまうんだろう。
渡辺謙、池脇千鶴も、素晴らしかった。
支離滅裂なレビューしか書けないな。
最後ひとつだけ…
すごく息苦しい。どうしても苦しいのは、自分が女であることにどうしようもない怒りを覚えることだ。
夜道を歩くシーン。あの恐ろしさをどうか、特に男性には忘れないでいて欲しい。沖縄じゃなくても、あなたの町でも、息を殺して歩かなければならない女性がいる。その恐怖を味わって欲しい。
