イチロヲ

シン・ゴジラのイチロヲのレビュー・感想・評価

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)
4.0
謎の巨大怪獣が関東地方に上陸したことを受けて、内閣官房副長官(長谷川博己)が特殊チームを創設する。「ゴジラ FINAL WARS」以来、12年ぶりとなる東宝産のゴジラ映画。ちなみに私は「エヴァンゲリオン」を知らないため、同作品に言及することはできない。

端的に言うと「現代日本に未曾有の災害が発生したら、政府はどのように対応するのか?」をシミュレーションしている作品。岡本喜八監督「日本のいちばん長い日」の作風を手本にしながら、長台詞による状況劇とゴジラの動向を交互に描いていく。

政府内部の状況劇では、説明に次ぐ説明と、一人ずつ順番に喋っていく演出が延々と続くため、とにかく疲労が溜まる。しかしゴジラのパートになると、伊福部昭の音楽がフィーチャーされていることもあって、一気にアゲアゲ気分。フルCGに違和感を受けるけれど、予想以上にエキサイトさせてくれる。

「今、日本のゴジラ映画で語るべきこと」を熟考したうえで製作されていることが伝わってくる。「自衛とは何か?国防とは何か?」を語ることに注力していて、ゴジラの存在そのものを「負の世界遺産」にしているような着地点が見事。間違いなく日本にしかできない、日本のゴジラ映画。