みんな大好き(?)無人在来線爆弾!世界よ、これが日本の在来線だ。
怖ぇよ!本作は1954年の一作目ゴジラを超えて、個人的にはゴジラ史上ナンバーワンの怖さだと思えた。怪獣映画を見て、ここまで心底震えが来たのは『ガメラ3 邪神<イリス>覚醒』の渋谷壊滅シーン以来だろうか。一般人の死ぬ描写はガメラ3より少ないにも関わらず、あちらを上回る絶望感。てかどっちも樋口真嗣さんが関わってる!笑。
とにかくこんなゴジラ映画は見たこと無い。本作は単にハリウッド版の成功から二匹目のドジョウを狙ったものではなく、今の日本にしか出来ない新しいゴジラを作ろうという気概に溢れていると思う。
エメリッヒ版の酷評から「やっぱゴジラは日本が作らないとな!」という意気込みが完全に失敗した『ゴジラ2000ミレニアム』や、「やっぱマグロ食ってる奴は駄目だな!」と茶化すような『ゴジラ FINAL WARS』とは一線を画していました。まあ…FINAL WARSはそんなに嫌いじゃないんですが。てかエメゴジも面白いよ!ね?
もう第二形態の話はしてもいいよね?とにかくこいつがキモい。出てきた瞬間に本気で「誰?」と驚き、一瞬ギャレゴジのムートーみたく「こいつが今回の敵か」と思い込んでしまった。この得体の知れなさはまさに庵野監督のエヴァにおける使徒でしょう。こいつが蒲田を破壊して進む場面は本気でゾッとした。これが本当の蒲田行進曲。うるせえ。
全編に渡って早口&字幕の応酬でとにかく退屈している暇がありません。それに加えベテラン役者陣が多く出ているため安心して見る事が出来ます。石原さとみは不評だけど…アスカっぽくていいじゃん!可愛いし。長谷川博己の演説は少しウルッときました。
さすがにエヴァの劇伴をそのまま使うのはどうかな?と思いましたが、あのBGMは否が応でもテンション上がるのよね。ヤシオリ作戦が発動してからは少しアッサリ進みすぎかも。あの冷却部隊が優秀すぎる。倒れたゴジラのすぐ前に待機していたのだろうか。
他にもたくさん語りたいですが、長くなるので『中略』笑。
怪獣映画、特にゴジラシリーズは時代背景と共に変化してきました。それは空襲や環境問題のメタファーだったり、はたまた世相を反映したりコミカルなヒーロー像だったり。シン・ゴジラは東日本大震災を経験した今だからこそ作る意義のあるゴジラ映画でした。
さらに何より嬉しくなったのは、怪獣映画に女性客や若いカップルが訪れ、大ヒットしているということ。いまや怪獣映画はマニアだけの物では無いのかも。かつて日本のお家芸だった怪獣映画が、ゴジラの咆哮と共に再び復活する日が来ているのかも知れません。