フッカー

シン・ゴジラのフッカーのレビュー・感想・評価

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)
4.3
これは異色だった。
ゴジラシリーズは三作くらいしか見たことがないため、ゴジラ作品としてどうかという視点は持てない。だからこれ単体として見た感想を書きたい。

圧倒された。とにかく圧倒された。
徹底して作り込まれた状況、状況、状況。怪獣映画ではあるが、ドキュメンタリーのように画が作られてて、リアリティーをとても感じる。
発生した"災害"
その初動対処の仕方に何とも引き込まれる。
複数の提案がありながらも、被害の最も甚大なものをほとんど考慮せずに、今までで考えうる妥当なものを想定し最終的にそれを選ぶ。

この基本姿勢。
それが積み重なって肥大化していく対処不能にほぼ近い状況。
すげえ引き込まれる!!!!!
別の作品で
「最高意思決定の段階では現実なるものはしばしば存在せず、楽観主義が横行する」(by.大好きな後藤さんヾ(o´∀`o)ノワァーィ♪)
とか言ってたのを思い出したけど、ここに描かれた日本の意思決定中枢はそんなことはなく、非常に「役割的には」バランスが取れてたように思う。

前例を踏まえるとほぼありえないが考えうる僅かな可能性の中で、導かれる一つの選択肢を考慮する男。捨てきらない。
現実的に対処をどう行うかが重要であって、原因に対する不確定なアプローチは二の次な男。
なるべく今までと同じように対処していく思考が抜けきらない男。
そして決定をするという点では迅速な首相

トップをとりまくこの人間模様は、かなり多彩でありながら現実に対処しうるために、様々な選択肢を考慮できる人材が揃っているように見えた!!!
嬉しいわ!!!
ただ実行するんに必要な障害が多すぎんね。

こうした"災害"対処における日本政府の一つの在り方がスピーディーに描かれていて非常に面白い!!!
考え方によって行動が違うから、それを擦り合わせようとすると障害があって......と見ていて飽きない。

会議ひとつするのにも法案通さんといけないのね。


そうして詰み進められていく対策の中、その実現具合とは無条件に襲ってくるヤツ
GODZILA ゴジラ!!!!!
置いていかれるように崩壊していく様。逃げ惑う人。
あぁ東京なんてあっけないんや。

彼らは何を信とし、何を捨て何を選ぶのか。
どう戦うか。「日本もまだ捨てたもんじゃない」
必見です!!!
あぁぁ石原さとみマジ可愛かった( 〃▽〃)ドアップ多いよね。あぁたまらんち!!!( 〃▽〃)