面白いよ。今年を代表する何本かの映画の中でもダントツに。
思わぬゴジラの登場に、期待されていない寄せ集め部隊が一致団結して問題解決するという、よくあるあらすじなんだけど、楽しいんだ。
長谷川博己は出世したねえ。いい役貰ってる。
そして理想に燃える政治家をうまいこと演じている。
竹野内豊はその対比として、冷徹に見えるけど現実をしっかり踏まえたより成熟した政治家。
官邸でのブリーフィング、会議、災害対策本部の政治家と官僚の動き、メモを差し込む感じ諸々、仕事してる人にとってはたくさんの「あるある」が詰め込まれていて本当に楽しい。
自衛隊出動のための法的根拠で悩むところは中々しびれます。
自衛隊の全面協力もあって、戦闘？シーンもリアリティある。
色んな有名な役者さんがチョイ役で出ていて、それを探すのも楽しい。
唯一違和感あったのは石原さとみちゃんなんだけど、まあ頑張っているのは伝わるし、英語が下手なくらいは許してあげよう。可愛いから良し（たぶん本人が一番嫌がる言い方であろう）。
ゴジラ自体は最初は目の濁った感じから何だか可愛らしく見えてしまうし、ちょっと笑っちゃう。最終的に昔のゴジラの形に近づくんだけど、うーん、余り憎らしい、怖い感じがしない。音楽ももの悲しさがあり、単純に悪役には見えないんだよね。
最後までなぜ上陸してきたのか、何の生物なのかはよくわからないので、その辺ちょっと消化不良。
ゴジラ見てないからかしら。
エヴァンゲリオンも見ていないので、その辺の小ネタは分かりません。
でも日本は所詮アメリカの属国であるということが随分強調されていて、これは監督の思想が反映しているのかなあ、とぼんやり思います。
音楽は伊福部さんの音楽そのものが使われてますが、その他にもこれをモチーフにした音楽がちりばめられていて、素敵です。
見逃していた人は今ならゆったり見られるので、ぜひぜひ。
