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シン・ゴジラのtatsuのレビュー・感想・評価

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)
4.3
シン・ウルトラマンを鑑賞後、複雑な気持ちになった者です。

というのも、シンゴジラ鑑賞後「ゴジラめっちゃ面白いじゃん!」となって、それこそ1954ゴジラを初めて鑑賞したり、平成シリーズやレジェンダリーゴジラにハマっていった、遅咲き怪獣ブームのわたしからすると、シンゴジラには普遍的な面白さがあったと思うんです。

その期待値があったので、シンウルトラマンに関しては、昨年から昭和シリーズを息子と予習してきました。もちろんウルトラマンシリーズを鑑賞するのも初めてで、最初は「さすがに1966年の作品じゃ、画が古くてきついのでは?」とか「子供向けドラマでしょ?」という偏見があったのですが、これがもう無茶苦茶面白くて、今見ても色あせない素晴らしい作品だったので、一気に見れました。

そして、迎えたシンウルトラマンですが、正直かなり困惑しました。僕はたまたまウルトラマンを予習していたのもあってか、ウルトラマン愛にあふれる今作をわりとすんなり受け入れられた反面、映画としてはどうなのか?と思わざるおえない部分や、ウルトラマンを全く知らない人が見たらどのように感じるのだろうか?などの思いがノイズとなり、手放しで「最高!!いえーーー!!」とはなれませんでした。

エヴァからの流れで、庵野監督ファンでもあるので、気がついたら「みんなどういう感想を持ったのかな?」とよくわからない、まるで作り手の目線のような気持ちを抱きました。

そんな中、改めてまたシンゴジラを鑑賞してみたんですが、やっぱりめちゃんこ面白いんですよね。我が国の災害対応の現状や仕組みがリアルに描かれていたり、一部難しい言葉が出てきたりしますが、岡本喜八監督の日本のいちばん長い日をベースにしていることもあり、カット割りのテンポもとにかくよくて、なにしろ内容が面白すぎるんです。

何度見てもヤシオリ作戦の開始と同時に「宇宙大戦争」のBGMが流れるシーンは爆アガりだし、無人在来線爆弾のネーミングも最高だし、ゴジラのルックスもしっかり怖いし、もういい所あげるとキリが無いです。

内容とは関係ないですが、ソフト盤についてくる特典2、3の映像はかなりオススメで、制作秘話を聞くことができたり、キャストや監督の舞台挨拶も面白かったですが、応援上映や女性限定上映など、その当時のシンゴジラの熱狂ぶりが伝わってきて面白かったです。配信もいいですが、こういうのが見れるから、やっぱりソフト盤は強いですよね!
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