前半の畳み掛ける、政府高官の話し合い。
これが日本のいいところ。
何言ってるか、分かる必要なんてない、大事なのは難しそうなこと言ってるということ。
大統領‼︎ご決断を‼︎
ってしない、話し合いに話し合い、名前決めて、話し合いするための話し合いして、
あれ?これヤバイんじゃないってなっても、まだ話し合いしようとする。
打ち合わせの部屋多いなーっていうのと、本当に未曾有の大災害になり、長谷川博己の、
「すぐに対応を練って下さい‼︎」
っていうアツい台詞に対して
「それどこの課に言ってますか?」
って言うのが秀逸。
巨災対チーム出来てからは高橋一生と、津田寛治が最高。
アメリカの映画だとメンツを揃えるまでに、天才故に異端児扱いされて、追放された市川実日子が、オハイオのペットショップで働いててそれを長谷川博己が説得しにいく、みたいな流れも大好きだけど、絶対こっちの方がいい。
「各界の嫌われ者、厄介者、鼻摘まみもの…」の台詞と、エバの音楽で十分只者じゃない感が伝わる。
教授が「折り紙だ…」
っていうところは、わかってたけど震えるし、がっつりはまる。
アメリカ映画だと、主人公が父親もしくは子供と話してる最中に閃いて走りだす。
「今何て言った⁉︎」
「あ?いやぁ、このコーヒーには母さんのプレッツェルがよく合う…」
「違うよ父さん‼︎その前だ‼︎」
的なやつも大好きだけど、こっちの方が日本らしい。
戦車とか、戦闘機にそこまで興味ないけど、在来線爆弾と新幹線爆弾のくだりで、怪獣大戦争マーチがかかったときはスタンディングオベーションでいいんじゃないかと、思った。
・洋光台ののっぺりとした団地群を突っ切るゴジラ
・多摩川を無傷で渡るゴジラ
・ベイビーゴジラのファーストカット
は鳥肌、声もでない。
最初の政府高官が並ぶシーンで、伊丹十三が
「俳優程度では政治家の顔は出来ない」
と昔言っていたのを、NHKのロッキード事件のドラマと合わせて思い出した。
確かになぁと思った。死ぬほど悪いことしないとああいう顔にはならないよなと。
ゴジラの下顎が、割るのも個人的にはありです。
ただ、光線は青で見たかった。