個人的には初代ゴジラのメンタリティを現代風にアレンジして見事に大成功した作品だと思っている。
初代ゴジラが核兵器・戦争が身近な恐怖として残ってた時代に作られたからこそ価値があるように、シン・ゴジラも東日本大震災からまだ10年も経ってない内に作られたからこそ我々はゴジラが引き起こした破壊に強烈な既視感を見出したのである。これは初代ゴジラの再演に他ならない。まさに初代ゴジラの衝撃を現代人にどう伝えるかの創意工夫が見事に結実した超傑作がシン・ゴジラなのである。
情報量が多く噛み締める隙があまりない割に話はテンポ良く進みそれでいてわかりにくくなく何がどう起きてるかは把握できる奇跡のバランスによって作られているのも凄まじい。
今の邦画でこれだけのことができるのかと初見は度肝を抜かれたし劇場版でこれを観ることができたのはこの上ない幸せだったと思う。