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杉原千畝のるのレビュー・感想・評価

杉原千畝(2015年製作の映画)
4.3
観てる間ずっ〜と胸が苦しかった。

人の命が尊重されない狂気の時代に、あれだけのヴィザを発行する決断ができるなんて、杉原千畝はブレない強い人。
門前で待ち焦がれていたユダヤ人へヴィザを発行すると告げたときは、体が震えた!

「たった1枚の紙切れ」だけど、その紙切れこそがユダヤ人にとって命そのもの。この人たちが生き延びられたことが本当に良かった!

ヴィザを受け取るときの想いのこもった「ありがとう」は、心にズシッと響いた。

パスポート偽装とわかった母子に「これが必要なんだね?」とだけ問いかけ、ヴィザを発行。
絶望の淵で力尽きかけながらも必死に堪え続けていた母親の顔に、微笑みが浮かんで希望の光が灯った。
ただヴィザを発行したのではなく、命を救いたいという杉原千畝の想いがすごく伝わってきたこのシーンが一番好き。感涙。

それにしても戦争モノは胸が痛む…。
国が違おうと肌や目の色が違おうと、心はみんな同じなのにね。


【自治三訣】
人のお世話にならぬよう
人のお世話をするよう
そして報いを求めぬよう
る