つるみん

グローリー/明日への行進のつるみんのレビュー・感想・評価

グローリー/明日への行進(2014年製作の映画)
3.5
【アメリカ人としてここに来た】

公民権運動の指導者キング牧師を中心に1965年の「血の日曜日事件」を描いた実話。

今まで『マルコムX』含め、スパイク・リーを筆頭に黒人映画が多く作られてきたが、キング牧師に焦点を当て、本作のように作られるのはこれが初。偉大なる指導者について、これまで作られなかった、作れなかった理由は数多く、その壁を乗り越えようやく映画化できた事にまず本作は大きな意味がある。

映画化される事により、現実から切り離され、どうしても〝古い事〟のように感じてしまうがわずか58年前。黒人に対して国民という考えは存在せず、投票権が無かったと思うと我々日本人からすれば考えても考えきれない。約60年の歴史、まだ短いが、その功績は大きく、1つはオバマ大統領が良い例であろう。2009年に初の黒人大統領に就任となった彼。当たり前だが、彼が大統領になれたのもキング牧師の行動がなければ、恐らくなれていなかっただろう。今だに60年前の社会はこべり付いているが、それでも変わったアメリカ。忘れてはいけない歴史ではあるが、いつか100%、そのような差別がなくなり、USと呼ばれるようにしっかりUniteした国になって欲しいと願うばかり。
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