Linla

母と暮せばのLinlaのレビュー・感想・評価

母と暮せば(2015年製作の映画)
3.8
幼い頃から自分の誕生日は
母と自分の日だった。
この日が、長崎の日だから。

TVもそうゆう特集が多く
夏休みだから、
学校でプレゼントのやり取りをしてる、みんなと違って
家でひっそりお祝いだった。

母なりに気遣ってくれたのか、
料理が苦手なのに、
朝から準備してかなり豪華に
してくれてたなー。

たったひとり残った息子が、
朝、いつものように送りだした
はずのその日
信じられない永遠の別れをする

年月を経て、
少しだけ現実に慣れてくるも、
やはり到底、受け入れられない

恋人だった町子や、
友人の前では平静さを見せるも
ひとり過ごす時間で
息子、浩二が見えてしまったり
話す事も出来てしまうのが痛切

淡々としているようで壮絶。

納得などしないまま、
戦争の犠牲者と残された人々は
時を過ごさなければならない。

存在は消えてしまっても
共に生きていく母の想い。
吉永小百合の会話の演技、
声のトーンというか、ほんとに
優しくて、飾り気がなくて
いちいち染みる。

二ノ宮君や華ちゃんも
びったりな役どころ。
知らない俳優さんだったけど
ヤミのモノ売りのオジサンが
良かったな~

悲しくて、優しくて。

そして、永遠に消えない
理不尽さも思ってしまう。
Linla

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