子どもが酷い目にあう作品は観ないのでずっと鑑賞リストから外していたのだけど、劇場公開ラスト1週間と知り、どうにも気になってつい観に行ってしまった。
登場時のフミのビジュアルからもうひるんでしまう。殺人鬼のキチガイ行為はほとんど直視できていない。覚悟が足りなかったか…
でも時折惹きつけられる風景がある。夜の工場を背景にフミが自転車で疾走するシーンは美しかった。
義父からの性的虐待は人形(これがめちゃくちゃコワイ)を使うことでフミへの直接的な行為にはしていない。不気味さもあいまってすごくうまい演出。それでも何をされているかが分かる場面で、フミ役の子にどういう説明をしたのかが気になっていたが、その疑問は上映後の監督と原作者とのトークショーで解消された。性的虐待の場面は子役には分からないようにかなり配慮した撮影方法をとっていたと知りホッとする。
グロテスクでショッキングな描写の奥に人間の本質的なものを表現したかったという。特に監督の真摯な様子に、この監督の次の作品を観てみたいと思う。
でもやっぱりこれは観なきゃ良かった。