ヤックル

ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲のヤックルのネタバレレビュー・内容・結末

2.0

このレビューはネタバレを含みます

「犬が人間が敷いたルールに翻弄されて、その怒りによって街が混乱して、ラストは飼い主だった少女との絆で~」みたいな映画なんだろうなと思っていて、内容的には想像通りの内容ではあったんだけど、これがびっくりするくらい不快な映画。
犬が人間の敷いたルールに翻弄されるパートはストレスになることは覚悟していたけど、これが想定外にも人間側の主人公となる少女とその家族の行動のひどさにストレスを感じてしまった
いくら国この政策が理不尽かつ、様々な理由が複合的に重なったとは言え、「犬は連れていけない~」、「お金は払えない~」、「保健所に連れていかれるから無言で家出する~」、「かわいそうだから躾はしない~」等々、親は犬のこと愛してないし、娘も犬のことを表層的にしか可愛がってるだけにしか感じられないんだよなぁ。
むしろ本来であれば敵として描かれるであろう国の政策(とそれに従事する人間)の方が正常に見えてしまうし、ペットに対してここまで適当なスタンス取ってるから、国もこんな政策を制定する必要あったんじゃないかなって気すらしてくる。

でもこの映画は、ペットに対して愛情を感じられないこの家族が救世主になってしまうんで、全然気持ち良くない。
まあ彼女が救世主になるのは百歩譲るとしても、この監督はこの騒動の後、この映画の世界に住んでいる犬たちが救われるとでも考えているんだろうか。
ここまで動物に対する関心の薄い人間しか住んでない世界で大暴れした犬たちは全て殺処分になるのは明々白々だし、動物達に対する締め付けはさらにきつくなるだけでしょう。

監督が保健所の現状を見てこの映画を作ろうと決心したみたいだけど、その問題に対して表層的にしか考えていない監督の浅はかさと、映画全体からその主張が滲み出ていてすごく不快な映画でした。
あと変にスローモーションが多かったり、伴奏を仰々しく鳴らしすぎたりと映画としてもそんなに上手くねえなぁと思いました。

強いて良かったとこ挙げるなら、犬の復讐がホラー映画みたいな展開だったとこくらいですかね。