rakopon

ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲のrakoponのレビュー・感想・評価

4.0
カンヌ国際映画祭「ある視点」部門でグランプリを受賞したハンガリー映画。
圧倒された・・・。
こんな画を観たのは初めて。

離婚を機に父親の元へ預けられたリリは雑種犬ハーゲンを家族の様に可愛がっていた。ところが、そもそも雑種犬が気に入らないことと、雑種犬を飼育する場合は税金が課されることを理由に、父親は娘の目の前で強引に犬を捨ててしまう。

親からするとくだらないものでも、子供にとっては宝物ってことは結構ある。
物質的なモノだけじゃなくても、人間関係然り、恋愛然り、アルバイトや部活動等。
うっかり強引に取り上げると、ものすごい恨みを買う。
子供は金銭的に自立していない故、どうしても親の承認の範囲内でしか行動できないことが多いけど、ふっきれたら最後、どんどんと親の目の届かない範囲に行ってしまう。
ハーゲンを失ってからのリリもまた、授業をサボったりクラブへ行ったりとどんどんエスカレートしていく。

そしてリリを失ったハーゲンもまた、人間のエゴイズムの渦に囚われ、どんどんと変わっていく。
身勝手な人間により、時にパートナーとして歓迎され、時に道具の様に殺される犬たち。
後半の「狂誌曲」、つまり人間への反乱は、少しの爽快感と多大な恐怖を感じました。
普段人間からすると「弱きモノ」だった犬が、群れとなって人間を襲う様は、ヒッチコックの鳥を連想させました。

動物と共存していくって、どういうことなんだろう。
私はペットを飼ったことがありませんが、動物と暮らしていくことに最近興味を抱いています。
しかしその際は、高額を支払いペットショップで購入するのではなく、保健所から飼おうと決めています。
そのぐらいしか私にはできませんが。